2.3次元より愛を込めて

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【2.5次元】堀井雄二氏、過去からの伝言

ソパ!
ホイミ使ってる?
 
筆者は「ホイミ味」のからあげクン
ローソンから発売されて衝撃をうけました。
 
ホイミといえばお馴染み「ドラゴンクエスト」の
回復呪文ですが、上位魔法として「ベホイミ」や
ベホマ」なんてのがあって、国産RPGの純粋な
オリジナル呪文として見事に成立しています。
これは見事だったといえるでしょう。
まさに「継続は力」といったところでしょうか。
 
今回は「ドラゴンクエスト」の生みの親
堀井雄二氏の毎日新聞インタビューの過去ログです。
7が出て、8が発表される前なので、2001年頃の記事
かと思われます。
 

と並ぶRPGのビッグタイトル。グラフィックでプレーヤーを引っ張り、
映画にまで発展させたFFに対してドラクエは練りに練ったシナリオがプレーヤーを引きつける。
プレイステーション(PS)用に再発売されたドラクエ4も、
あっという間に100万本を売り上げるほどの人気シリーズだ。
 
今回は、一貫してそのシナリオを手がける堀井雄二さんに、シリーズ制作の裏側などについて話を聞いた。
 
 
ドラクエ誕生、そしてシリーズ化へ
 
--「ドラゴンクエスト」の名前の由来は
 
堀井:小池一夫さんの劇画村塾で「タ」行や「オ」段はヒットするタイトルだということを聞いて、
“ドラゴン”が決まりました。ただ、「ドラゴン○○」にしても、簡単な単語だと印象に残らないので、
聞き慣れない言葉をつけようと思ったんですよ。
で、クエストをつけて「ドラゴンクエスト」にしたんですが、企画書の段階では「仮題」って書いてあったんですよ。
気に入らなかったら替えればいいと思って。
 
--ドラクエ1~3はロトの話でまとまってましたが
 
堀井:あれはたまたま。1のときは3まで考えてなかったんですよ。
2を作ってそれなりに売れたんで、3を作るときに、世界をくっつけるときれいにまとまるかと思って。
 
--初めから考えていたように思いました
 
堀井:次はどんな話にするか、1作ごとに最初から考えるんですよ。
3はかなり長い話だったので、次はオムニバスの章立てにすることを考えたんです。
でも単なる章立てじゃつまらないので、一緒に旅する仲間の人生を描こうと思ったのが4で、
5は親子3代で魔王を倒すのはどうかというのが最初でした。
ただ1代ずつ主人公が変わっていくのが嫌だったので、間をとって子供から大人までを描くことになりました。
 
6はゲームに対する視点から入ってて、それまでは最後に新しいマップが出て来るというのがありましたよね。
今度はいきなり2つのマップを行き来するというのも面白いんじゃないかと思って、
作ったのが夢と現実を行き来する6だったんです。
 
7の方向性としてまずあったのは、今までいろんなものを集めてきたんですが、
次はマップを集めることにしたのが石版だったんです。
本当はあのマップも集めて人と交換できるというのを作ったんですけど、
それじゃシナリオが破たんしちゃうんですよ。
それで交換するのはやめて、そのアイデアゲームボーイ版の
ドラゴンクエストモンスターズ2」で「ふしぎな鍵」に使いました。
 
ドラクエ8は「2~3年後」
 
--ドラクエ7はプレステで史上最高の400万枚を記録しました。発売前の手応えは
 
堀井:ここまで売れるとは思わなかったですよ、正直言って。いろいろ悩んだんですよ、7については。
どんどんグラフィックが向上する中で、ゲーム性をどうしようかと思って。
より進行が早い簡単なロープレにするか、逆にゲーム性を上げて、やり応えのあるゲームにするかということで、
後者をとったんですよね。
 
--結果的にはそれが受け入れられたということですね
 
堀井:評価はともかく売れましたね。大人もそうですが、子供がいっぱい入ってきてくれたんですよ。
子供たちは難しくって面白いっていってくれました。
 
--今回ドラクエ4をリメイクして発売したいきさつは
 
堀井:漫画や雑誌は時代が移っても読めますが、ゲームはハードが変わっていくと昔のゲームができなくなる。
ファミコンからスーパーファミコンゲームボーイとハードが変わるたびにドラクエ1から移植してきたわけです。
スーパーファミコンでは1、2、3とも出て、次は4だというときにはプレステの時代になってて、
じゃ次は4からだということで今回の発売になったわけです。
 
--次はいよいよドラクエ8の発表ですか
 
堀井:8にはもうすでにかかっているんですけれども、なかなかまだ本格的にはスタートできてないんですよ。
7に引き続いて4に取りかかったもので。でも、8ではこれまでになかった別の楽しみを作ろうと思って、
今企画を練ってる最中なんです。
 
--ファンとしてはどのくらい待てばいいのか気になります
 
堀井:2~3年後ぐらいじゃないですかね。7が終わって、同じメンバーで4をやって、これからですから。
その前にちょっと変わったものを出しますよ、来年の春ぐらいかな。
 
※筆者注釈:おそらく「スライムもりもりドラゴンクエスト 衝撃のしっぽ団」2003年発売
 
■オンラインゲームにも興味あり
 
--オンラインゲーム進出の予定は
 
堀井:興味はすごくありますが、まだ敷居が高い気がするんです。
ゲーム機に電話線をつなぐのがすごく面倒くさい気がして。IDやパスワードを入れるのも気が重いし。
 
--でも、アイデア次第ではいろんなことがいろんなことができると思いますが
 
堀井:それでもパッケージソフトはなくならないと思います。
オンラインゲームは一人じゃないという楽しさもあるでしょうけど、制約もあると思います。
みんなで洞くつに入っていったら、眠いから抜けるというわけには行かないでしょう。
 
--ネットでデータをダウンロードするような仕掛けについては
 
堀井:今後考えられるとは思うが、まだ全員がネットをやっているわけではないので、
やってる子だけが有利になりすぎるので……。
 
--オンラインは普及していくと思いますか
 
堀井:パッケージと平行して普及すると思う。みんなゲームに取れる時間は減ってるでしょう。
オンラインゲームはどうしても長くなるんですよ。
「今日は1レベルだけ上げてやめるか」というわけには行かないですから。
 
■面白ければ何でもあり
 
--“第2の堀井”を目指して頑張っている人に何か助言を
 
堀井:今は難しい時代になってると思います。僕のときはパソコン1台あれば作者になれたんですよ。
全部1人で組んだのが商品として通用する時代だったんです。
今は1つのプロジェクトに何億円もかかるわけですよね。例えば良い企画を持っていっても、
それを見る側が分からなければ、訳の分からないものに何億円も出してもらえませんから。
 
結局は広い視野を持つことかな。いつでも人間相手なので、
どんなことで面白がったり悲しんだりするかとかをよく見ること。
あとは時代がどんなものを目指しているかというアンテナも要るし。
でも結局のところモニターは自分なんですよね。だからその自分を高めていくしかないんだと思うんですよ。
 
--今までやったゲームで面白かったのは
 
堀井:最初にはまったのは「ウィザードリィ」ですね。
あとは「ゼルダの伝説」とか「マリオ」もはまりましたよね。
ファミコンウォーズ」はずっとやってます。最近では「どうぶつの森」ですね。
FF10」も良くできてると思いますね。キャラクターが生きてきたと思います。
あとは「ICO」で主人公に引っ張られる女の子に妙に惹かれますね。話を聞くと、相当苦労したみたいですけど。
 
--いろいろな基準でゲームを見てるんですね
 
堀井:結構バラバラです。
 
--ますます堀井さんのことがわからなくなってきました
 
堀井:基本的には面白ければ何でもありなんです。ドラクエもそれが基本なんです。
 

いかがでしたでしょうか。
 
あまり突っ込んだ話ではなかったですが、堀井雄二氏の制作姿勢が
垣間見えるかと思います。
 
昨今はソーシャルが全盛を極めていますが、
これからもパッケージ型のゲームが生き残っていけるよう
堀井雄二氏を継ぐ者たちが現れる事を期待しています。
 
2016年はドラクエ30週年ということで
ドラクエの世界もより広がっていくことでしょう!